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院長コラム
ダニ対策  ステロイド外用剤について  食物アレルギーの検査について


ダニ対策

 アレルギーの原因になるダニというのはほとんどハウスダストのことで、その細かなダニはホコリとして存在しています。また死骸もアレルギーの原因となるため、殺虫剤を使用しても除去しなければいけません。基本は除去と増やさないということです。
1) 床
ピータイル < 板 < たたみ < じゅうたん の順で増えていきます。ピータイルとは病院などのつるつるの床で家屋には適していないため、いちばんいいのはフローリングなどの板の床になります。たたみの上にじゅうたん、そこにこたつなどは最悪の状態といえます。
2) 寝具
人間は人生の三分の一は布団で過ごすでしょう。 しかし、寝具はダニの格好の住処となります。
  • ふとんをできるだけ干す。干したあと掃除機をかける。(できれば定期的の丸洗いできるもの) 乾燥機をかけるとなおよい(60度以上で死滅します)。
  • 毛布にはカバーをかける。布団と同じように定期的に洗う。
  • まくらも洗えるものがよい。よくタオルを巻いている人がいますが、タオルもダニが多いので使わない。
  • タオルケットもよく洗う。あまりモコモコしていないものを選ぶ。
  • すべての寝具にカバーをかける。カバーはツルっとした素材のものを選び、できるだけ毎日かえる。
  • ダニ防止用の寝具(帝人ミクロガードなど)を使う。カバーだけでも効果大。
3) 冷暖房
 エアコン、ファンヒーターはフィルターなどを十分掃除しましょう。加湿器は皮膚の乾燥には効果ありますが、あまりじめじめさせるとダニが増殖してしまいます。暖房は理想的には風がでてくるファンヒーターやエアコンよりオイルヒーターがいいです。
4) ペット
 とくにそのものにアレルギーがなくても毛の多い犬や猫、ハムスターなどダニを増やす原因となりますので避けてください。特に小児は動物アレルギーになりやすく、どんどん悪化することが多いです。最近心身医学的な立場からは癒されるならペットをかったほうがいいという意見もありますが、これはストレスの多い大人の場合、そういう例もあるということだと考えています。
5) その他
 ぬいぐるみはよくありません。整理整頓して、あまりほこりがたまるようなスペースをつくらないように。カーテンはホコリがつきやすいので生地に注意し、洗うようにしましょう。


ステロイド外用剤について

 マスコミなどの影響からステロイド外用剤を極端に嫌がられる人がいまだにいるのは悲しいことです。
 私も平成2年から4年にかけて淀川キリスト教病院、神戸労災病院勤務時、多くのアトピー性皮膚炎の方に脱ステロイド療法をしていました。ほとんど入院の上厳重な管理のもとにおこない、30人近くの方が入院されていることもありました。しかし、延べ何百人という患者様のうち、すっかり湿疹が治ってしまった方はほとんどいませんでした。ステロイド外用を中止して湿疹が悪化していてもなんとかがんばっている人を多くみました、急に外用を中止したことにより悪化し、それまでの社会生活ができなくなった方もいました。
 ステロイド外用剤にはさまざまな強さがあります。不必要に強いものを外用するのはよくありません。症状とでている場所、年齢などにより外用剤を調節していくことこそが皮膚科専門医の役目と思っております。多くの場合、ステロイドを外用したから黒くなるのではなく、湿疹が長く続くために炎症後に色素沈着がおこるのです。ですからうまく外用して早く湿疹をなおしたほうが、黒くなりにくいのです。
アトピー アトピー性皮膚炎など長期の外用が必要な患者様には、常に副作用を注意しながら外用剤の処方をさせていただいております。さらにはうまく保湿をすることで、ステロイドはかなり弱いものでも効果がでてきます。ステロイドを忌嫌するのではなく、うまく使って快適に日常を過ごしていただきたいと願っています。

 ただ、ステロイドの使用にあったては正しい診断が必須です。

 写真の方は、乳児期よりずっとアトピーと診断されていた患者さんです。実はマラセチアという真菌症でカビをやっつける薬で治癒しました。それまではステロイド外用による悪化を繰り返していました。


食物アレルギーの検査について

 ここでいう検査はアトピー性皮膚炎の検査で、じんましんの検査のことではありません。じんましんでは多くの場合、血液検査、皮膚検査で原因のもので陽性になります。

血液検査 検査で陽性になることと、アレルギー症状が出現することは必ずしも、一致しません。特に牛乳、卵は参考になりますが、小麦、大豆に関しては一定の傾向が得られにくいです。さらにややこしいことに検査が陰性でも関与することもあります。
皮膚テスト
プリックテストなど
血液検査と同等の感度ですが、15分くらいじっとしていなければいけないので小さいお子様では検査が困難なことが多いです。
食物除去テスト 疑わしい食物を1〜2週間完全に除去し、症状が改善するかどうか観察します。アトピー性皮膚炎の場合、これが一番原因かどうかがはっきりわかります。これで陽性と診断された場合、可能なら食物負荷テストを行うことが望ましいですが、日常診療では悪化するのを避けて徐々に除去を解除していくことが多いです。
食物負荷テスト ショックなど重症の症状がおこる可能性がある場合は行われません。さらに体調が悪いときは行ってはいけません。いきなり連続しておこなわず、1回投与し、3日ほど様子をみてすすめていきます。さらにフラセボによるテストといって、たとえば患者様には小麦と伝え小麦でないものを食べてもらいどうなるかのような検査も厳密には必要となります。

以上より食物アレルギーと考えられる場合はその食べ物について除去食を行いますが、おおよそ6ヶ月ことに見直し、常に除去食の解除を念頭においています。

(参考)厚労省研究班による食物アレルギーテストの結果
食物負荷テスト陽性血液検査陽性皮膚テスト陽性
45%81%82%




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